Mission
データを用いた 循環型豚肉経済圏 の共創
環境資源への思いやり(低負荷)と食の多様性への敬意をベースにしたエコシステムを構築すること。限りある資源を有効に活用できるよう、食用豚肉生産・流通の全プロセスをデータによって改善していくことが私たちのMissionです。その実現のために、この豚肉に関わるすべての人や組織と手を取り合って共に取り組んで参ります。
Ask Eco-Pork
- 01Why Pork
なぜ養豚なのか?
豚肉のみならず牛や鶏などを含めたすべてのお肉が、近い将来に食卓から消えてしまうかも知れません。 世界に目を向けると、この20年で人口は30%以上増えて80億人となり、世界食肉生産量も20%以上増えて年間2.6億tに達し、近く供給限界量を突破し「タンパク質危機」が来るだろうと叫ばれています。そして現在の畜産業は、飼料・水、糞尿処理や肉の冷凍・冷蔵保存など多岐において環境資源を使用しているため、肉の生産量を安定して増やしていくためは「環境負荷低減」にも向き合っていく必要があります。 日本においては後継者不足や生産コスト増などを理由に、畜産農家数は減少の一途を辿っています。2000年の約11,700軒から2021年には3,590軒にまで減っており、農家の 持続可能性についても議論を行う必要があります。私たちは、洋の東西を問わず歴史のもっとも古いときから人類とともにいたこの豚に注目し、私たちの持っているAIソリューションのノウハウが養豚の改善に役立つことを発見しました。 世界で40兆円市場と言われる豚肉文化を持続可能にしていくこと が、食の未来を繋ぐことになると考えています。地域や人種や宗教によって異なる食文化への敬意、食肉を選択する自由、そういった多様性のある社会を継続させていくために、私たちは食肉を未来へ繋いでいきます。
- 02Why Data
データで本当に解決できるのか?
一頭の母豚が毎回10頭以上の子豚を出産し、それを180日かけて115kg程度まで育成し出荷する養豚においては、種付、繁殖、哺乳、肥育、出荷という複雑で数千~数十万頭にて同時並行に進む飼養工程を適切に管理する必要があります。私たちはこの複雑な飼養工程を「データを活用して飼養管理を管理し、生産性を高められる」事を令和2・3年度農林水産省スマート農業プロジェクト等において、国や大学と共に既に実証しております。また、現在はAI/IoT等のデータ技術を活用した更なる生産性・資源効率性改善についても実証を進めております。私たちは、更に豚が産まれてから豚肉として食卓に並ぶまでのすべてのフェーズをデータで把握することで、無駄を省き、今まで出来なかったような他業種との連携までをも図ることで、持続可能な、豚を中心とした循環型経済圏を築くことができると考えています。
- 03Why Sustainable Economic Sphere
循環型豚肉経済圏とはなにか?
人類の歴史において、多くの場所で豚肉を中心としたローカルな循環システムが存在していました。例えば近代までのヨーロッパでは、春に産まれた子豚をブナの森に放してドングリを食べさせて成育させ、バクテリアが繁殖しにくい冬になると屠畜して食肉や、ソーセージやハムといった保存食としました。生かしておいた雌豚は翌年に子豚を出産し、またおなじ1年が始まります。人々の暮らしは、豚の成育周期に合わせて決まっていました。また日本においては、豚は軒下や庭先など、ごく身近で飼われていました。「家」という漢字は、屋根の下に豚がいる象形文字と言われています。豚は人間の食糧残さや糞で育ち、豚糞で農業を行い、成育した豚は人間が美味しく頂く。まさに「家畜」であり、Live Stockとしてタンパク質の貯蔵装置でした。高度に文明化した現代において、この形の循環システムには戻れません。しかし、生産から流通そして消費までを包括した循環システムを、豚肉を中心に、今までの何倍も大きな形でデザインする必要があります。これこそが私たちの考える循環型豚肉経済圏です。人類にとって原点回帰でもあり、食の文化を未来に残していくために実現していく必要があると考えております。
- 04Why Ecosystem?
なぜエコシステムなのか?
環境と経済は繋がっていて、どちらか一方だけが発展してもうまくいきません。みんなで手と手を取り合って、豚や食肉にまつわる環境問題を解決し、経済を発展させることで、人々が安全で豊かな生活をおくれるような未来を実現していきたい。豚を出発点に、そういった社会・未来を目指したい。その想いが、Eco-Porkという社名に込められています。
食はいのち。 次世代に食肉文化を つなぐこと。
人間は動物・植物・菌類など、さまざまな生き物のいのちをいただいて生きてきました。
その中でも、陸上動物をいただく食肉をめぐっては、国・宗教・信条・風土により、禁忌なども含めてさまざまな文化が確立されてきました。この文化の多様性は、現代では、需給問題・環境問題といった新たな問題に直面しています。地球と人類の持続可能性の問題を解決しながら、人類の登場と共に育まれてきたいのちと向き合う食肉文化を私たちの子孫へとつないでいくことはできないか。私たちは、食べない食肉文化も食べる食肉文化も尊重されるような豊かな選択肢と余白のある社会を、養豚を出発点にしたテクノロジーで実現していきます。